保温性能試験の詳細データ

羽毛布団の保温性能を測定するための実験方法です。

精度の高い実験器具ではなく民生品を使用しておりますので、

ある程度の誤差はあるものと考えてください。

 


実験方法

容量300mlのペットボトルに60度のお湯を入れる。

それを羽毛布団の中に入れて、10分後に取り出す。

取り出した後の布団の中の温度変化を40分間測定。

使用する羽毛布団には布団カバーを掛けています。

【実験条件】

室温:6.0〜6.5度 ペットボトル容量:300ml  湯温:約60度

羽毛布団の組成:側生地ポリエステル85% 綿15%  立体キルト構造

使用する布団カバー:綿100%

 

 

【実験内容】

実験で使用する式布団の画像

 保温力測定では、敷き布団と羽毛布団の間の温度を測定します。敷き布団は3つ折りにして床から温度の影響が少なくなるようにします。上に掛ける羽毛布団を変える度に、敷き布団は新しい物と交換して実験します。

 

敷き布団の上に段ボールを置いた画像。

 ペットボトルのお湯を置くために段ボールを置きます。この段ボールは敷き布団の保温力の影響を減らす目的もあります。

 

段ボールに温度センサーを固定している画像

 段ボールに温度センサーを固定します。

 

60度にセットしたお湯を用意している画像

 60度にセットしたお湯を用意します。

 

温度センサーの近くに60度のお湯を入れたペットボトルを置いた画像。

 温度センサーの近くに60度のお湯を入れたペットボトルを置きます。

 

敷き布団を掛けた実験の様子の画像

 その上に実験用の羽毛布団を掛けて測定開始です。

 10分後にペットボトルを取り出し、その後の温度変化を40分間測定します。

 


実験結果

実験結果は以下のグラフのようになりました

 

 ペットボトルを取り出す前と後の5〜6分の温度変化が安定していません。これは温度センサーとペットボトルの距離が実験ごとに少し違っていた結果だと考えられます(やや触れていたり、触れずに微妙に離れていたり)。

 ですが、ペットボトルを取り除いた7分後には温度変化が安定し、そのまま40分後まで緩やかに温度が降下していきます。

 

 数回の実験で「合掛け」と「肌掛け」の最高温度は「本掛け」と「合掛けと肌掛けの2枚重ね」ほど上がりませんでした。ピーク温度が少し低いのはそのためです。お湯の温度を変えているわけではありません。

 

 

実験結果を受けて

 結果は「断熱性能テスト」と一緒でした。

保温力が高かった順に

 

①『肌掛け200g+合掛け800』

 

②本掛け1,400g

 

③合掛け800g

 

④肌掛け200g

 

肌掛けと合掛けの組み合わせは

本掛けと同程度かそれ以上の保温力があるようです。